はたらく、の今と未来を見る。さんぎょうい株式会社

社長メッセージ

代表取締役社長 芥川奈津子

さんぎょうい株式会社
代表取締役社長 芥川 奈津子

日本の企業の99%は中小企業であり、そのうちの実に8割が50人以下の事業場だといわれています。こうした企業では、総務、人事、産業保健事務といったいくつもの仕事を、少数の担当者で兼務しているケースが多く、労働安全衛生環境の整備までは手が回らないことが少なくありません。ですが、このような事業場ほど問題を抱える従業員が現れたときの負担が大きく、深刻な影響が広がってしまいがちなのです。

私たち、さんぎょうい株式会社の創業メンバーが、産業医の紹介事業をスタートさせたのは、1990年代の初頭。当時は現役の医師からも「産業医とは何ですか?」と質問されるほどで、その存在、重要性ともにあまり認知されていませんでした。しかし、時代が進むにつれて過重労働によるメンタル不調者が続出するようになり、「過労死(karoshi)」という言葉が英語の辞書に掲載されるまでに。事態に対応するために労働安全衛生法が次々に強化されることになり、産業医の必要性が瞬く間に高まっていきました。

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このような時代の後押しを受けて、2005年にさんぎょうい株式会社を設立。「企業と産業医の架け橋になる」をミッションに、15年の間、信頼と経験を蓄積して参りました。 企業が産業医を迎え入れる目的はただひとつ、「従業員が健康で、安心して働ける、産業保健の環境作り」です。しかし、企業の側には、企業ごと、業界ごとのルール、働き方、常識、専門用語が存在します。他方、産業医の側にも医療業界ならではの考え方、ルール、常識があります。同じ目的を有する企業と産業医が、常識やルールの違いのせいで共働できない。そんなケースを、私たちはいくつも目にしてきました。

働き方改革、女性活躍推進、健康経営……。人生100年時代と言われる昨今、すべての労働者が健康にイキイキと働き続けるための施策を多くの企業が打ち出しています。正しいヘルスリテラシーや産業保健の基盤を持つことは、これらの成功に不可欠だと考えます。企業における産業医の必要性は、ますます高まってくることでしょう。

業界のパイオニアとして、多くの企業さま、産業医のみなさまと信頼関係を結んできたさんぎょうい株式会社は、これからも労働安全衛生という社会課題に取り組んで参ります。

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