生命保険

大樹生命保険株式会社 様

「上司が女性の健康知識を理解している」という認識が広がれば組織のコミュニケーションは円滑になり、従業員の成長が後押しされる

執行役員 人の大樹プロジェクト推進室担当
丹波由規枝 さん(左)
人の大樹プロジェクト推進室長
松下直敬 さん(右)

昭和2年に三井生命として発足した当初から、営業職員の教育に熱心な"人の三井"として知られてきた大樹生命保険株式会社
人材育成に関する長年の知見をお持ちのこの保険会社が"mezame"を採用してくださった経緯と、そのご感想を伺いました。

部下の成長を支援するために不可欠だった"女性の健康知識"

まずは"mezame"を導入された背景について教えてください。

丹波さん:生命保険を販売する営業職員の女性割合が高いこともあり、全従業員12000名中、約8割の10000名が女性です。
また、営業拠点は全国に450ほどありますが、営業部長には男性が多いことから、男性上司+女性所属員という上司・部下の関係になっているケースが多く、「上司がいかに所属員(部下)に寄り添ってコミュニケーションできるか」は、円滑な組織運営をするうえでも、従業員が成長するうえでも大切なポイントです。
言い変えれば、従業員が最大限のパフォーマンスを発揮できるかどうかは上司の意識次第。だから、まずもって上司が意識改革をし、部下の成長をしっかりと後押しする、支援できるようになることが大切だと考えています。また、それを実現する要素のひとつに "女性の健康知識"があると感じていました。

上司のみなさんに"女性の健康知識"を知っていただく必要性を感じていた理由は何ですか?

丹波さん:例えば、月経痛ひとつとっても個人差が非常に大きいですよね。月経が仕事にまったく影響しない女性もいれば、毎月倒れ込むほど月経痛がひどくパフォーマンスが下がってしまう女性もいる。生理休暇を取得したくても言い出しにくくてひたすら我慢をしていたり、有給休暇でやり過ごしたりする人もいます。
問題は、そういった女性従業員の存在を上司層があまり把握していないことなんです。仕事の指示はできるけれど、健康の悩みには応じられない。そもそもなぜそんなにパフォーマンスに影響するのか、なぜそこまで個人差があるのかがわからない。
ですから、上司が女性の健康知識について理解することは、組織を間違いなく変えるだろうという期待感がありました。実際、従業員からは「知ってほしい」という声もあがっていました。

そんなときに、私の元上司から紹介されたのが、"mezame"の女性の健康とキャリアプログラムでした。

細やかなヒアリングとていねいな対応で増した安心感

実際に"mezame"の研修を実施されていかがでしたか?

松下さん:まず、"女性の月経"に触れる研修だと知り、正直なところ「会社の中でそういう話をしても大丈夫なのだろうか?」というとまどいを最初は感じました。私は男性なので「女性職員と一緒にその話をするの!?」といった驚きもありましたし、妻に話をしたら、妻からも「大丈夫なの?」と(笑)。
ただ、実際に受講してみると、3時間という長さを感じないあっという間の3時間でした。
第一部では女性のからだのことについて、産業保健師の講師からお話をいただきました。普段、妻や家族からもあまり聞くことができない事柄をうかがうことができ、目からウロコの内容もありましたね。
また第2部では、グループに分かれてディスカッションをおこないました。ケーススタディにあった「月経中の女性になりきって考える」という設定や、こうした内容を男性のキャリアコンサルタントが講義するといったシチュエーションもとても新鮮でした。

今回、打合せ段階では対面での開催を予定していましたが、コロナ禍の影響で最終的にはオンライン研修というかたちになりました。

松下さん:対面研修の良さを実感しているだけに、今回はチャレンジングな部分もありましたが、一方で、講師が話している最中でもチャットを使ってリアルタイムに質問したり、感想を共有できるなど、オンラインならではの良さも実感できました。また、今回の対象である上司層はそれぞれに職務で忙しい立場ですので、会場までの移動時間がかからない点も好評でしたね。
ビデオ会議システムZoomを使用しての研修は私たちにとって初めての経験でしたが、事前のテストを含め、"mezame"のスタッフのみなさんがしっかりと対応してくださったので心強かったです。

丹波さん:全体を通して、さんぎょうい株式会社さんのていねいな対応が印象に残りました。コロナ禍でお話が進めにくいなか、まめに打合せをさせていただき、当社の状況を細やかにヒアリングしてくださいました。ケーススタディも、打合せのなかでより当社の実情にマッチしたものを提案してくださり、受講者も非常にリアリティを持って取り組めたと思います。
これまでいろいろな会社さんの研修を導入してきましたが、「やって終わり」ではなく、この先も一緒に関わり合いながら進化させていけると感じられたことは、あまりなかった経験です。

受講した上司層から広がった、知見を共有する動き

参加者のみなさんのご感想や反応はいかがでしたか?

丹波さん:アンケート結果にもあるとおり、非常に好評でした。
社内で顔を合わせたときに「どうでした?」とうかがうと、「聞いたことがない、知らない話ばかりだったが、こうしたことを(上司である)自分も知って、部下の体調に関心を向けなければいけないことがよくわかった」といった感想が聞けました。

松下さん:「研修で学んだことを参加できなかった他のグループ長とも共有したい」「研修の内容を社内に広めていきたい」といった感想もありましたね。それを受けて「今回参加できなかったけれど、自分もぜひ受講したい」という声もあがっています。
私個人としては、女性のからだや健康について知らないことがたくさんあって、自分が"知らない"ということに気づけたことが何より良かったと思っています。月経だから、更年期だからということではなく、変化しやすい女性のからだのことを知ったうえで、部下の体調を普通に気遣えるようになることが大切だと感じました。
小学生の頃、女子児童だけが集められて月経の話を伝えられるということがあったと思いますが、あの話は小学生の時点でも男女が等しく知るべき知識だったのでは、と改めて思います。

健康とキャリアをセットで考えることが真の女性活躍に

丹波さんは、従業員全員が女性の健康知識を知る大切さを当初から感じていらっしゃったようですが、健康知識とキャリアを同時に学び、考える意義は何だと思いますか?

丹波さん:私自身が女性で、これまでさまざまな変化を実感してきた経験からも、健康とキャリアは切り離して考えるべきではないと思っていました。
そもそも、キャリア自体が1人ひとり違います。それに加えて個人でも年代ごとでも変わってくるからだの調子、子どもを産む・産まないといった判断もそれぞれです。従業員の満足度を上げるためには、上司がそのことを十分に理解して、部下の能力発揮を支援する必要がありますよね。
産休・育休を取ったからキャリアが遅れるのはしょうがないよね、ではなく、そうしたライフイベントがあってもやりたいことをあきらめずに済むようにする。そうしたフォローができるのは、キャリアと健康をセットで考えてこそだと思うのです。

もともと大樹生命さん自体が、人材育成に熱心な会社として知られていますよね。

松下さん:はい。とくに「"人の大樹"プロジェクト」を2020年度にスタートさせてからは、従業員一人ひとりの成長を通じたES向上→お客さま満足度の向上→企業の価値の持続的成長...という好循環の実現を目指し、「上司と部下の関わり強化」、「成長のための主体的な学びの支援」そしてダイバーシティ&インクルージョンや健康経営などの「成長のための土台作り」を柱として全社あげての相互に高め合う風土醸成に取り組んでいます。
2021年度からは、丹波が担当役員となり、専管組織・人の大樹プロジェクト推進室が立ち上がりました。今回、"mezame"の研修を実施したのも、実はプロジェクト活動の一環だったのです。

丹波さん:こうした取り組みは、やらなくても仕事は回っていくため、どうしても優先順位が低くなりがちですが、人の成長なくして企業の成長はありません。"人の大樹"プロジェクトでは、私と従業員との座談会を開催するなど従業員の声にしっかりと耳を傾けたり、タテヨコナナメのコミュニケーションを活性化させる機会を企画するなど従業員の「働きがい」や「働きやすさ」を上げるための活動を最大限していきたいと思っています。
この1年、いろいろな方法にトライしてきたことで、少しずつプロジェクトの取組みが社内で浸透してきていると感じています。

今後、従業員の健康とキャリアのために、"mezame"に期待していることはありますか?

松下さん:上司側が女性の健康知識を身につけて支援できるようになるための継続フォローはもちろんですが、「自分の上司は女性の健康について理解している」という認識を女性従業員側にも持ってもらい、「だからフランクに相談しよう」というマインドになれるようなサポートもあると助かりますね。
「今、あなたの上司はこうした研修を受けています。それはこういう視点を養うことを目的にしているんですよ」ということが伝わる環境作りができるといいなと思います。

丹波さん:当社の女性従業員の平均年齢は40代半ばと比較的高く、更年期症状で悩んでいる人が少なくありません。生理痛と同様に個人差が大きいことなので、上司側、部下側双方が理解し合えるコンテンツがあるといいかもしれませんね。
また、私は"女性活躍=女性の管理職比率を上げること"とは考えていません。当社で働く女性従業員が、働きがいを感じてイキイキと活躍することで、自ずと女性管理職が増えていく。そういった、本来あるべき姿が実現できるような研修もぜひ実施していただければうれしいです。

本日は貴重なお話をありがとうございました。
従業員満足度向上を目指す"人の大樹"プロジェクトのお取り組みを、引き続き"mezame"も支援させていただきます。

お客様DATA

大樹生命保険株式会社

〒135-8222 東京都江東区青海1-1-20 ダイバーシティ東京オフィスタワー
https://www.taiju-life.co.jp/

※2021年10月取材
(掲載内容は取材当時のものです)

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