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「新型コロナウイルス感染症に対する就業の取扱い」

  • 更新日:2020年03月24日

  • 公開日:2020年03月24日

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いま、新型コロナウイルスにより企業や日常生活に様々な影響が出ています。

企業においては突然の休校措置により、働く保護者の休業など働き方の対応に苦慮しています。また日常生活ではマスクが入手困難となり、誤った情報や認識で店頭からトイレットペーパー等が消え不安になる方も多くいらっしゃると思います。

2019 年 12 月に中国武漢で原因不明の重篤な肺炎が発生し、新しいコロナウイルスが検出され、WHOは2 月 11 日、COVID-19 と命名しました。

この新型コロナウイルスの潜伏期間は、最大14日程度と考えられています。

また、感染経路は主に飛沫感染と接触感染と考えられ、咳エチケットや手洗いなどの基本的な感染症対策が有用であるとされています。

現時点では特異的な治療薬やワクチンは存在せず、多数の感染者と死者を出していることから、世界中が脅威を感じています。

まずはこちらの「新型コロナウイルス検定」(無料)にチャレンジしてみてください。

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いかがでしたか?

こちらの検定を受けていただくと、新型コロナウイルスについて正しく理解ができます。

では、ここから新型コロナウイルスの企業における対応について、お話ししてまいります。

企業は職場において、従業員の健康と安全を守る義務(安全配慮義務)があり、安全対策を十分尽くさなければなりません。

職場内で感染者が出た場合、不特定多数に感染するようなことがあっては、安全配慮義務違反となってしまうかもしれません。

当然のことながら、感染拡大となれば、事業活動に大きな影響が及びます。

感染拡大を抑止する働きかけをすることは、安全配慮義務の履行につながり、結果として感染抑止・事業活動の継続につながります。

感染拡大を防ぎながら、可能な限り事業活動の継続を図るための一つの手段として、「新型コロナウイルス感染症に対する就業の取扱い」について、取り上げます。

なぜ「就業の取扱い」について取り上げるか...

新型コロナウイルス感染症に対し、就業の取扱いを明確にしていないと、感染の可能性がある状態で出勤したり、賃金への不安から感染もしくは濃厚接触の事実を報告しない従業員が出たり、感染拡大のリスクが上昇し、結果、事業活動の継続が困難となる恐れが出てきます。

ですから、出勤停止の指示や賃金補償などについて、従業員に周知しておくことは大変重要になってきます。

そこで必要な情報を、例を挙げながら解説いたします。

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1.従業員本人が罹患した場合

2.従業員家族が罹患した場合

3.従業員本人が濃厚接触者となった場合

4.従業員家族が濃厚接触者となった場合

5.発熱や呼吸器症状があるとき(感染者との接触が不明瞭な場合)

6.感染者が事業所(常駐先含む)に出入りしていた場合

7.休校・休園にともなう休暇が必要な場合

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1. 従業員本人が罹患した場合

入院措置など、医師や保健所等の指示に従い感染防止の措置を講じる。

例)感染が確認された従業員は、医師または地方自治体が定める期間、出勤停止を命じる。
ただし、この期間については有給休暇(特別休暇など)とし、賃金の60~100%を保証する。

2.従業員家族が罹患した場合

会社が独自の施策として、社員の出勤停止や在宅勤務を実施する場合には、感染症法、労働基準法、労働安全衛生法や自社の就業規則等に基づいた対応を明確化し、周知する。

例)会社都合による出勤停止。期間は潜伏期間相当(14日間)とする。休暇取得を認める。

3.従業員本人が濃厚接触者となった場合

例)本人が罹患していないことが確定するまでの期間を「在宅勤務(通常勤務扱い)」とする。本人の罹患が確定した場合は「1.従業員本人が罹患した場合」に準ずる。

4.従業員家族が濃厚接触者となった場合

例)家族が罹患していないことが確定するまでの期間を「在宅勤務(通常勤務扱い)」とする。家族の罹患が確定した場合は「2.従業員家族が罹患した場合」に準ずる。

5.発熱や呼吸器症状があるとき(感染者との接触が不明瞭な場合)

例)通常の体調不良時の休暇取得に準ずる。

6.感染者が事業所(常駐先含む)に出入りしていた場合

感染者の入館の事実が判明した当日と、翌日以降の対応について提示する。

例)消毒作業を必要とする区域に出入りした従業員は、当日は原則帰宅とし、翌日以降は事業所再開までの期間、テレワークとする。ただし、濃厚接触の疑いのあるものは「3.従業員本人が濃厚接触者となった場合」に準ずる。

7.休校・休園にともなう休暇が必要な場合

例)小学生以下の子どもの面倒を本人以外にみる者がいない場合、休暇取得を認める。

以上、このようなことを従業員に通知することが不安解消につながり、

安全配慮義務の観点からも感染抑止になります。ですから「就業の取扱い」は企業として、必須な対応といえます。

そのほかに、海外出張・国内出張・接待や社内懇談会・会議などについても、運用方針と例外時の対応について明確化し、周知することで、在宅テレワーク勤務や時差出勤、TV会議などの活用が促進します。

さいごに、入居するビル管理会社に罹患者が発生した場合について確認や問合わせをしておくことも感染抑止のための重要な対策です。

いかがでしたでしょうか?

新型コロナウイルスについては、随時情報が更新されています。

不確かな情報に踊らされることなく、信頼できる発信元から情報収集し、対応に努めていただければと思います。

〔参考情報〕

1.米国 CDC : Information for Businesses
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/specific-groups/guidance-business-response.html

1.厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

1.外務省:トップページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/

1.厚生労働省検疫所 海外感染症発生情報
https://www.forth.go.jp/topics/fragment1.html

1.首相官邸ウェブサイト.新型コロナウイルス感染症に備えて
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html

1.日本感染症学会 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症への対応について
http://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=31

1.国立感染症研究所 新型コロナウイルス(2019-nCoV)関連情報ページ
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/9324-2019-ncov.html

1.日本環境感染学会 トップページ
http://www.kankyokansen.org/

1.新型コロナウイルス情報 ―企業と個人に求められる対策―出展:日本産業衛生学会
https://plaza.umin.ac.jp/jstah/pdf/coronavirus02.pdf

(文/産業保健師 小林智美)
産業保健師・メンタルケア心理士・アンガーマネジメントコンサルタント・叱り方トレーナー
北里大学看護学部卒業、昭和大学横浜市北部病院産婦人科病棟勤務。退職後、2007年より産業保健師として複数の健康管理の立上げや特定保健指導、健康管理に携わる。
2011年~大手IT企業関連会社にて産業保健師として勤務。またメンタルケア心理士・アンガーマネジメントコンサルタントなどの資格を取得。行政主催の子育て講座や企業でメンタルヘルスに関する講演を実施している。
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このブログは、さんぎょうい株式会社のお客様向けに配信しています◆さんぎょうい㈱メールマガジン◆2020年3月11日号に掲載したものを基に加筆・修正・転載しました。