お知らせ

「流行前から始めるインフルエンザ対策」

  • 2020年01月06日
  • ブログ

10月に入ると、インフルエンザの予防接種が始まります。
皆さんは、インフルエンザ予防接種についてどのようにお考えでしょうか?

ご存知のように、インフルエンザは感染力が強く、
一人の従業員から感染が拡がり、業務に支障をきたすことがあります。
それゆえ感染予防と被害の最小化に取組む必要があります。

今回は、流行前のこの時期だからこそ、
企業として取り組むべきインフルエンザ対策についてお話ししたいと思います。

①インフルエンザについて
②流行前から始めるインフルエンザ対策について
(1)感染報告経路の確立
(2)ワクチン接種の推奨
(3)予防行動を促す取組み


①インフルエンザについて
症状・治療・予防について下記のURLよりご確認下さい。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/219-about-flu.html
出典:「インフルエンザとは」(国立感染症研究所)

②流行前から始めるインフルエンザ対策について
まず今年のインフルエンザの情報を集め、
流行の動向を把握することはもちろん、
社内での感染状況を把握する必要もあります。

(1)感染報告経路の確立
一般的には、感染者は上司に報告し、上司から人事へ報告。
人事が企業としての取り組みを実施し、
上司が部署の健康状態の把握を行い、
必要に応じて受診勧奨等を勧めているようです。
ただし、その際には感染者のプライバシーに配慮した対応が必要です。

周知方法としては、安全衛生委員会や、
社内HPやメールなどを活用してみてはいかがでしょうか?

なぜなら、従業員への注意喚起や対策の強弱をつけるため、
また発症者と共に働く人の体調を
より注意して観察・助言していく必要があるからです。

インフルエンザに感染したことを報告しない、
報告をしても上司でその情報がとどまり対応がなされない、
もしくは企業としての対策が後手に回る
ということは避けなければなりません。

そのためインフルエンザに感染した場合の
報告経路を事前に確立させ周知させる必要があります。


(2)ワクチン接種の推奨(予防接種の目的を説明する)

インフルエンザワクチンは感染を予防することはできませんが、
感染してから発症する可能性を抑える効果と、
発症してから重症化を防ぐ効果があるとされています。

もし流行する型がはずれていても、
重症化して肺炎や脳症になるのを防ぐ効果は期待できます。
よって、ワクチンの意味がないということはありません。

その旨を説明するとよいでしょう。

私は保健師として、これらの説明に加え、

「あなたが感染して他の人にうつしてしまったら、仕事に支障が出ますよね。
仮にうつしてしまった方のご家族に、
高齢の方や幼い子ども、妊婦さん、受験生などがいらして、
その方々にうつって問題か起きてしまう可能性も考えられます。
今後の職場内での人間関係にも影響が出るかもしれませんよ。」
とお伝えしております。

しかし、予防接種を推奨すると必ず出てくる従業員の反応として

a)忙しくて受診できない
b)お金がかかる

といったご意見が多いです。

ではそれぞれについて企業としてどのような対策を取り、
従業員に対応していけばよいのでしょうか?

a)業務時間内に予防接種のための受診を許可する

忙しくて受診できないという人の中には、
「自分の休日を使ってまで病院に行きたくない」という方が多く、
「業務時間内の受診であれば受診する」という方が多くいます。

企業として、従業員の健康と流行期の業務効率低下のリスクを考え、
業務時間内の受診を許可するのも一つの方法だと思います。

b)予防接種の費用補助について説明する

インフルエンザ予防接種については、
健康保険組合や企業から補助が出ることがあります。
従業員が活用できる制度がある場合は、
その制度や申請方法などについてお伝えしましょう。
(※必ずしも費用補助があるというわけではありません。)

インフルエンザの感染を個人の問題としてではなく、
多くの影響を及ぼす可能性がある問題ととらえていただくことで、
重要性を理解し、納得して接種に望んでいただきたいと思っています。


(3)予防行動を促す取組み

インフルエンザ感染を予防する方法として、
手洗い・うがい・マスク着用などが挙げられます。
(※マスク着用については諸説あり)
現代においては多くの方が知識として
すでにこの知識を身に着けていらっしゃいます。
だからといって、このことを単にアナウンスをしても
さらなる実践につながるわけではありません。

例えば、消毒液・紙コップ・ペーパータオルをトイレに置く、
目に入りやすいところに手洗いうがいのポスターを貼る、
マスクを準備するなど、一工夫することが必要です。

流行前のこの時期から、
手洗い・うがい・マスク着用を習慣化しておくことが大切です。

いかがでしたでしょうか?

決して医療職がいないとできないことではなく
ちょっとした説明や工夫によって
従業員の健康を守ることができます。

また、インフルエンザによって欠勤が増え、
業務が滞るなどの大きなリスクを回避するためにも、
今のうちからできることを積極的に取り組んでいく姿勢が大切です。

(文/産業保健師 小林智美)

産業保健師・メンタルケア心理士・アンガーマネジメントコンサルタント・叱り方トレーナー   

北里大学看護学部卒業、昭和大学横浜市北部病院産婦人科病棟勤務。退職後、2007年より産業保健師として複数の健康管理の立上げや特定保健指導、健康管理に携わる。
2011年~大手IT企業関連会社にて産業保健師として勤務。またメンタルケア心理士・アンガーマネジメントコンサルタントなどの資格を取得。行政主催の子育て講座や企業でメンタルヘルスに関する講演を実施している。

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