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「救急箱を廃止したいんです。」

  • 2017年05月19日
  • ブログ

さんぎょうい株式会社広報室です。

ある会社の人事担当K様から、「救急箱を廃止してはいけないでしょうか?」というご質問をいただきました。

なぜ廃止したいのかを聞いてみると、こんな悩みが出てきました。

「いつも特定の社員が頭痛薬を使っていて、会社はその人のために頭痛薬を買っているようなものです。 いっそのこと、救急箱をなくしてしまおうかと思っているんですが、それって良くないでしょうか?」

あなただったらどう答えますか?

救急箱を廃止できると思いますか?

正解は、「廃止はできない。」です。

なぜなら、労働安全規則で「救急用具」についての定めがあるからです。

第九章 救急用具

(救急用具) 第六百三十三条

事業者は、負傷者の手当に必要な救急用具及び材料を備え、その備付け場所及び使用方法を労働者に周知させなければならない。

2  事業者は、前項の救急用具及び材料を常時清潔に保たなければならない。 (救急用具の内容)

第六百三十四条  事業者は、前条第一項の救急用具及び材料として、少なくとも、次の品目を備えなければならない。

一  ほう帯材料、ピンセツト及び消毒薬

二  高熱物体を取り扱う作業場その他火傷のおそれのある作業場については、火傷薬

三  重傷者を生ずるおそれのある作業場については、止血帯、副木、担架等

この労働安全規則を読んで、あなたはあることに気がつきませんでしたか?

そう、備えなければならない品目の中に、頭痛薬は含まれていません。

ですので、冒頭の会社では「頭痛薬」だけを廃止すれば良いのです。

労働安全規則には、備えなければならない品目として火傷薬や止血帯、副木、担架等も記されていますが、 全ての事業場にそれらが必要なわけではありませんので、会社の状況に合わせて備えてください。

一般的なオフィスであれば、

・包帯材料

・ピンセット

・消毒薬

・絆創膏

・火傷用の薬

などを救急箱に備えておくのが良いでしょう。

倉庫や、工場、または高所作業がある事業場等では重傷者が生じた場合を考慮して、 止血帯、副木、担架等も備えておきましょう。 また、頭痛薬等を会社に置く場合は、薬事法に留意しなければなりません。

アレルギーや副作用などは自己責任と明記した上で、頭痛薬や整腸剤などの市販薬を常備している会社もありますが、薬の効能等について薬剤師から詳しい説明を受けないまま、誰もが服用可能な状態にしていることは、薬事法違反として指摘される可能性があります。

市販薬を会社に置く場合は、使用履歴専用のノートを作り責任者が管理するのがベストです。

ノートには以下の記録をしましょう。

  1. 使用した日付
  2. 氏名
  3. 使用量
  4. 服用した時間

このように、救急箱の運用で悩まれている場合は、ぜひ、衛生委員会でメンバーの皆さんと話し合ってみてくたさい。

きっと自社に相応しい解決策が見つかることでしょう。

そして、救急箱の運用ルールをきちんと決めることによって、 従業員一人ひとりが健康管理の大切さを意識するようになるかもしれませんね。

監修:医師 塩谷 賢一